ライブラリとデータ

OSIRIS レイアウト マイグレーション ソフトウエアは、半導体レイアウトデータをあるファウンドリまたはプロセスノードから別のファウンドリに変換するという複雑なタスクを実行します。このタスクには、ポリゴンレベルのGDSIIファイルから高度に構造化された PDKベースの回路にまで及ぶ可能性があり、データタイプは新しいルールとパラメータにマッピングする必要があります。

OSIRISは、ライブラリ構造と回路エレメントを識別し、元の回路エレメントと新しい回路エレメントの間でデータを変換をインタラクティブにユーザーに表示しながら処理を実行させます。

パラメータ化されたセルやその他の複雑なデータタイプなどの高度な回路エレメントが変換されて新しい回路に配置がされる過程で、形状ベースのデータは調整されて新しいレイヤーに変換されます。変換されたコンポーネントは、新しい設計環境および検証ツールとの互換性を維持するために、新しいPDK

から直接取得されます。

デザイン マイグレーションにおいて、レイアウト エディター上でインタラクティブに行われ、エンジニアはいつでも自由にデザインを調整または変更することができます。これらの制御および処理において、変換すべき設計レイヤのセクションのオプションにより、ユーザーは、すべてのマイグレーション処理をコントロールすることができます。

データのマッピングと変換

OSIRISは、元の回路エレメントを識別し、関連情報をユーザーに表示して、新しいプロセス テクノロジにマッピングします。次に回路レイヤーが選択され、パラメーター化されたセルやビアなどのコンポーネントが認識され、新しいPDKからコンポーネントにマッピングされます。ネット情報やマルチパート パスを含むその他のデータベース要素は、移行されたレイアウトで完全な編集機能を維持されかつ自動的に変換されます。

OSIRISは、すべての回路エレメントを変換し、等価のオブジェクトを新しいデータベースに配置します。パラメータ化されたセルは、新しいPDKから等価のデバイスタイプにマッピングされ、コンポーネントの配置が最適な位置に調整配置されます。それと同時に、プロパティも変換および調整されます。形状、ビア、ガードリング、およびその他のデータタイプは、新しいレイヤーに変換され、新しいプロセスルールの要件に一致するように再調整されます。

インタラクティブで直感的なユーザー インターフェイスは、元の回路を検索してコア コンポーネントを特定し、ユーザーがそれらを新しい設計要件に変換する手助けをします。物理特性を直接マッピングするか、コンポーネント構造間の複雑な違いを解決し、移行された設計で正しいレイアウトを生成するためにさらに処理を行うことができます。

アライメント調整と再接続

多くの場合、ソース デザインルールとターゲット デザインルールの違いにより、配置と接続を維持するためにコンポーネントの配置と相互接続を調整する必要があります。コンタクト サイズやゲート間隔などのルールの変更は、デバイスがオーバーラップセルやルート形状から分離してしまうケースがあります。OSIRISは、回路内のコンポーネントの位置合わせと接続を自動的に認識し、移行されたレイアウトの配置と配線を微調整して位置合わせと配線を行います。さらに、トランジスタやその他のデバイスを再接続します。コンタクトのオーバーラップによるソースとドレインの接続、およびワイヤとポリゴンの相互接続形状が自動的に移動され、重要なデバイスのアライメント（位置調整）とマッチング（位置適合）が維持されます。

OSIRISには、ユーザーが回路レイアウトを更新し、重要なルールやレイアウト要件を解決できるようにする対話型レイアウト調整ツールのホストを多数備えられています。

形状とレイヤは、単一の回路または設計レイヤにおいて、新しい DRCルールを満たすように調整可能です。既存のレイアウトエディタを使い対話式の回路変更もでき、最終的なデザインルールの問題を解決しレイアウト マイグレーションを完成することができます。